猫の骨瘤ってどんな病気?気になる原因と治療法についてご紹介

猫の骨瘤ってどんな病気?気になる原因と治療法についてご紹介|川西市のミネルバ動物病院【犬猫専門】整形外科、手術

2025/06/25ケガ・病気

猫の骨瘤ってどんな病気?気になる原因と治療法についてご紹介



猫の骨瘤(こつりゅう)って皆さん、聞いたことがありますか?
猫の病気のひとつですが、ここでは、骨瘤の病気の症状や原因、治療法についてご紹介いたします。

猫の骨瘤とは?

骨瘤とは、軟骨の形状異常によってコブができてしまう遺伝性疾患のことです。
軟骨の形成異常を引き起こす「骨軟骨異形成症(こつなんこついけいせいしょう)」による病気で、痛みを伴います。

スコティッシュフォールドの発症確率が高いとされており、特に骨や軟骨が生成される成長期に最も発症することが多いとされています。

猫の骨瘤の原因は?どんな種類がなりやすい?

骨瘤になる原因は「遺伝」です。

骨瘤を発症しやすいスコティッシュフォールドは、「折れ耳」が特徴ですが、これも実は、軟骨の形成異常だといわれています。
耳の軟骨が構造異常で硬くなった結果、前方に垂れ下がっているのです。

「折れ耳」は、顕性(優性)遺伝形質」という、親猫から引き継ぐ一対の遺伝子のうち、ひとつでも異常があると表れる遺伝形質です。
折れ耳の親からは、必ず折れ耳の子猫が生まれてきます。
特に折れ耳同士の親猫から生まれた子猫には、関節異常の症状が強く表れる傾向があります。

スコティッシュフォールドのなかにも、耳が折れていない個体はいます。
そのような個体は、骨軟骨異形成症による関節異常にはならないことが多く、発症しても軽度ですむ傾向があります。

スコティッシュフォールド以外にも、品種改良によって軟骨の変化を特徴とした猫が骨軟骨異形成症になりやすいとされています。
例えば、マンチカンやヒマラヤンペルシャ、アメリカンカールなどがそれにあたります。

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いかがでしょうか?
いくつ当てはまりましたか?
0個の方は、今のところ大丈夫でしょう。
1個でも☑️がついた方は、骨瘤を発症している可能性があります。
動物病院を受診してみてください。

骨瘤の治療法は?

骨瘤の治療法は?

骨軟骨異形成症の治療については、おもに関節炎の緩和や痛みを緩和するといった対処療法が行われます。
残念ながら、病気の進行を止めたり、根治する治療法は現在のところありません。

動物病院で、骨瘤と診断されたら、おもに以下の3つの対処療法が取られます。

消炎鎮痛薬やサプリメントの投与

メロキシカムなどの非ステロイド系の消炎鎮痛薬やサプリメントで、炎症や痛みを抑える治療法です。

重症とされるコブが形成されている症状においては、ほとんど効果はないとされていますが、現在医学においては、この消炎鎮痛薬やサプリメントによる痛みと炎症の緩和がおもな治療法となっています。

放射線療法

重度の骨軟骨異形成症と診断された場合に行われる治療法です。

放射線治療は、二次診療施設に通院するようになります。
全身麻酔をし、放射線を6回照射することにより、数年間は歩行異常が見られなくなったという事例が報告されています。

放射線療法は、一時的ではありますが、一定の効果は見られるとされています。

その他

このほか、手術で骨棘(こつきょく)を取り除く方法もあります。
ただし、この方法についてはまだ事例が少ないため、効果についてははっきりと分かりません。

骨瘤の予防について

骨瘤は前述のように、遺伝性の疾患です。
そのため、効果的な予防法はありませんが、好発猫種の場合は、以下の点に気をつけてあげると良いでしょう。

これらはすべて、猫ちゃんの関節に負担をかけないために行なうものです。
これで予防ができるわけではありませんが、少しでも猫ちゃんの負担になるようなことは避けてあげたいものです。

まとめ

ここまでご紹介したように、骨瘤については遺伝性の疾患であるため、明確な予防法はありません。

できるだけ骨瘤の症状が出ないよう、ブリーダーは繁殖の際に気をつけています。
また近年、国によってはスコティッシュフォールドを品種と認めず、繁殖を抑制しているところもあります。

「骨瘤」という病気については、あまり一般には知られていない病気です。
この記事を読んで知ったという方もいらっしゃるかもしれません。
折れ耳猫ちゃんは可愛いですが、折れ耳は骨瘤発症のサインでもあります。
スコティッシュフォールドを新たにお迎えする場合は、リスクを充分に理解したうえでお迎えしたいものです。

また猫は痛みを隠す傾向にあります。
好発猫種においては、日頃から猫ちゃんの様子に気を配るようにしておきましょう。
歩行は正常か、高いところに、また高いところからジャンプでいるかに気を付けるとともに、
日頃から手足を触れるようにしておきましょう。
日頃から手足を触らせてくれる猫ちゃんであれば、手足を触られるのを嫌がったとき骨瘤のサインだと分かります。
そのようなサインを見逃さないようにし、少しでも異変を感じ取ったら、早めに動物病院を受診するようにしましょう。

発症したときには、治療はできないため一生病気と付き合いながら、少しでも猫ちゃんが快適な生活が送れるよう、かかりつけ医と相談し十分がケアを行なってあげてください。

       

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