猫の脱臼!どんな症状?原因や治療法について解説

猫の脱臼!どんな症状?原因や治療法について解説|川西市のミネルバ動物病院【犬猫専門】整形外科、手術

2024/08/21ケガ・病気

猫の脱臼!どんな症状?原因や治療法について解説


猫の脱臼!どんな症状?原因や治療法について解説|川西のミネルバ動物病院

猫の脱臼とは、どんな症状なのかご存知でしょうか?
ここでは、猫の脱臼についてご紹介するとともに、その原因や治療法についてもご紹介いたします。

猫の脱臼とは?

脱臼とは、関節を構成している骨同士の関節面が、正常に稼働できる範囲を越えてしまうことで骨同士の接続を失い、外れてしまった状態をいいます。

関節は、2つ以上の骨が結合しており、関節包と呼ばれる袋に覆われています。
そしてその内部には関節腔と呼ばれる空間があり、なかには骨同士の接触面の摩擦を和らげる滑液という液体が入っています。
関節のまわりには、丈夫なひも状の靭帯があり、関節を補強するとともに、関節が動きすぎないよう調節する働きをしています。
さらに、関節のなかには、関節面同士の接触面を大きくして骨同士が外れないようにする関節半月、関節円盤があります。

関節面同士の適合性が完全に失われた状態のことを完全脱臼、部分的に関節面の一部が接触している場合を亜脱臼と呼んでいます。

脱臼の症状と原因について

脱臼の原因によって症状は異なります。
脱臼の原因として考えられるのは、2つです。
ひとつは、外傷性脱臼
もうひとつは、病的脱臼です。

外傷性脱臼とは、交通事故や高いところから落下するなど、足に大きな外力が加わることにより生じる脱臼です。
関節を構成する構造物に異常をきたし、骨折や腱断裂、靭帯断裂、関節包の剥離が生じることにより、脱臼するのが、外傷性脱臼です。

一方、病的脱臼は、副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)のような筋肉の張力が低下する病気や筋炎、脳疾患などの神経の異常、または、関節疾患や変形性関節症などにより、関節が不安定になることが原因で起こります。

脱臼しやすい猫の種類は?

猫の脱臼の原因として多いのは、外傷性です。
屋外に出ることの多い猫は、交通事故や、高いところからの落下の確立も高まりますので、外傷性脱臼になりやすいといえます。

またシャムやメインクーンは、股関節形成不全の好発猫種であるため、関節の形成不全があります。
そのため、股関節が脱臼しやすいといえます。

猫の脱臼の特徴と症状

猫の脱臼の特徴と症状|川西のミネルバ動物病院

猫の外傷性脱臼で一番多いのが、股関節脱臼です。
すべての関節脱臼の90%が股関節脱臼だというデータがあります。
また、脱臼には大きな外力がかかっています。
脱臼の症状がある猫の50%が、胸部外傷をはじめとする大きな損傷を併発しています。

以下の症状が見られたら、猫の脱臼を疑ってみましょう。

猫の脱臼の診断方法は?

猫の脱臼が疑われる場合、獣医師は、まずは関節を動かしてみます。
明らかに嫌がる様子を見せたり、骨同士がこすれる音がすれば、脱臼の疑いがあると診断されます。

また、関節によってまわりの靭帯や腱の断裂、関節包の剥離が起こっている場合には、通常よりも関節の動かせる範囲が広くなっています。
この場合にも脱臼の疑いがあると診断されます。

このように
触診で、脱臼の疑いがあると診断された場合には、レントゲン検査を行なったうえで、脱臼をしているかしていないかの確定診断を行ないます。

猫の脱臼の治療法

猫の脱臼の治療法については、大きく3つの治療法があります。
それぞれの治療法について見ていきましょう。

非観血的整復法

非観血的修復法とは、患部を切らずに、外れている関節を入れる方法です。
全身麻酔をして治療を行ないますが、成功率は30~85%であり、成功の保証はありません。
脱臼してしばらくするとまわりの筋肉が短くなり、脱臼した関節の周辺が硬くなるので修復しにくくなりますので、脱臼してすぐの治療に向いています。
治療のあとは、添え木や包帯などで固定することが必要です。

観血的修復法

非観血的修復法が困難な場合に行なわれる手術方法です。
剥がれてしまった関節包を縫う関節縫合術、骨に設置したねじ同士を糸で結びつけるスーチャーアンカー法、関節を針金で動かないように固定する経関節ピン固定法、靭帯の走行に合わせて糸で結びつける靭帯再建術・置換術などで、関節を修復していきます。

救済的手術

関節を修復することが困難である、変形性関節症が重い場合、痛みのコントロールができない場合などに行なう手術です。

股関節や肩関節に対して、骨から関節面のみを切除して、まわりの靭帯や腱、筋肉のみで安定化させる切除関節形成術という方法があります。

また近年、股関節においては関節を切除したあと、人工関節を入れる股関節全置換術という方法も取り入れられています。
このほか、主根関節、肩関節、足根関節については、関節を切除して骨同士を金属製の板とねじで固定する関節固定術があります。

まとめ

猫の脱臼は、関節に脱臼しやすくなるような病的要因がないこと、脱臼してあまり時間が立っていないことを条件に、治すことができます
これらの条件を満たさないと、治療の成功率は下がってしまい、関節自体を治すことよりも、痛みなく歩行できることを目指して治療を進めていきます。

猫の脱臼の多くが外傷性によるものであるため、外傷を避けるように生活できる環境を整えてあげることが、猫の脱臼を防ぐ一番の方法だといえるでしょう。

兵庫県川西市のミネルバ動物病院では猫ちゃんの脱臼の診察・治療・手術を行っております。
気になる症状がございましたら、遠慮なくご相談ください。

       

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