猫の歯磨きはどうしてる?歯周病や歯石を予防する正しい歯磨きの仕方とは?
猫の歯磨きはどうしてる?歯周病や歯石を予防する正しい歯磨きの仕方とは?|川西市のミネルバ動物病院【犬猫専門】整形外科、手術
2025/03/10飼い方・しつけ
猫の歯磨きはどうしてる?歯周病や歯石を予防する正しい歯磨きの仕方とは?

「猫も歯磨きするの?」とびっくりした方もいらっしゃるかもしれませんが、
猫も人間と同じく、歯のケアを怠ると、「歯周病」になってしまうことがあります。
ここでは、猫の歯磨きの正しい方法についてご紹介いたします。
猫に歯磨きが必要な理由
「猫に歯磨きは本当に必要なの?」
そんなお声が聞こえてきそうですが、飼い猫の場合は、歯磨きが必要です!
元来、野生の猫は肉食であるため、肉を引きちぎることで歯の表面の汚れが取れ、あまり噛まずにすぐに飲み込むので、肉片が口のなかに残りにくい動物です。
そのため、歯のトラブルは少ないといわれています。
しかしながら、飼い猫の場合、主食はキャットフードであることが多いですよね。
細かくちぎれて柔らかいペットフードは、口のなかに食べかすが残りやすいのです。
そのため、食べかすを取り除かずにそのままにしておくと、やがて歯垢や歯石となって、歯周炎や歯肉炎を引き起こす原因となるのです。
歯周病ってどんな病気?
歯周病を防ぐために歯磨きを!とご紹介しましたが、
「そもそも歯周病って怖い病気なの?」と思っている方も多いでしょう。
歯周病は、実はさまざまな疾患を引き起こす大変恐ろしい病気です。
歯周病とは、歯を支える歯茎などの組織に起こる炎症のことです。
これだけ聞くと「なんだ!炎症ならすぐに治るんじゃない?」とホッとした方もいらっしゃるでしょう。
しかしながら、歯周病がひどくなると顎の骨が溶けていきます。
これは、口腔内細菌が歯の周りで増殖していき、歯垢となるためです。
溜まった歯垢は、やがて硬く石灰化していき、歯石になります。
そして、これが歯周病を引き起こす原因となるのです。
歯周病の症状
歯周病の症状は、痛みや出血をともないます。
これにより生活の質が悪くなるのはもちろん、よだれや口臭の原因にもなります。
また一番怖いのは、歯周病からさまざまな内臓疾患を引き起こすことがあるという点です。
アニコム損保の発表によると、歯周病といったお口のトラブルを持っている猫は、健康な猫に比べて、翌年すべての傷病の発症が2.7倍も増えているといいます。
腎臓病は、2.7倍、心臓病にいたっては3.8倍にものぼっています。
猫の歯磨きのポイントは、ステップを踏むこと

猫の歯は乳歯で26本、永久歯は30本です。
歯と歯肉の境目に、歯周ポケットがあります。
ここに歯垢がたまると歯肉病を引き起こしてしまいます。
そしてそのままにしておくと、歯垢が硬くなり歯石になっていきます。
これらを予防できるのが歯磨きです。
この歯周ポケットにたまる食べ物かすを除いていくことによって歯周病を防ぐことができます。
とはいえ、歯磨きに慣れていない愛猫に歯磨きをするのは至難の技です。
猫の歯磨きは、少しずつステップを踏んでいくことが大切です。
嫌がる猫ちゃんに無理やり歯磨きをしてしまうと「歯磨きは嫌なもの!」と猫ちゃんにインプットしてしまうことになります。
ここでは、3つのステップを踏んでいくことによって、猫ちゃんに「歯磨きは楽しいもの!」と認識をしてもらう方法についてご紹介いたします。
ステップ1
猫は、口元を触られるのが嫌いです。
初めて歯磨きに挑戦するときには、まずは猫の口を触る練習から始めます。
最初に口の周りを触り、徐々に歯や歯茎に触っていきます。
触らせてくれたときには、おやつをあげましょう。
これにより猫ちゃんは「お口を触らせてあげたら、おやつをもらえる」と認識するようになります。
これを何度も繰り返し、お口を触ったりお口のなかに手を入れて奥歯にも無理なく触れるようになったらステップ1完了です。
ステップ2
次に指にガーゼやシートを巻き、歯と歯茎の表面を軽く撫でてみます。
まずは前歯で様子を見てみましょう。
大丈夫であれば、奥歯も同じく優しく撫でてみます。
このときに、力を入れすぎると歯茎を痛めてしまいます。
優しく撫でるのがポイントです。
無理なく撫でさせてくれるようになったら、ステップ2完了です。
ステップ3
ステップ1、ステップ2と段階を踏んでいくことにより、歯に触られることには猫ちゃんも慣れてきたことでしょう。
いよいよ歯ブラシの出番です。
小児用の歯ブラシでも構いませんが、猫用のヘッドの小さい歯ブラシがおすすめです。
歯ブラシは鉛筆のように持ち、軽く握ります。
まずは歯ブラシを当てても嫌がらない歯から1本ずつ磨いていきます。
このときのポイントは、歯に対して歯ブラシを45度の角度で当てること。
こうすることにより、歯ブラシの毛先が歯周ポケット入り、歯周ポケットに入り込んだ食べ物かすをしっかりと掻き出すことができます。
ゴシゴシ磨くのではなく、毛先を小刻みに左右に動かして磨いていきましょう。
ここでもうひとつのポイントです!
「汚れをすべて取ろう、全ての歯を磨き切ろう!」と考えずに猫ちゃんが嫌がったら歯磨きをすぐにやめるようにすることが大切です。
歯磨きはできれば毎日できると良いですが、難しいようであれば、2〜3日に1回はケアすることをおすすめします。
大人になってから歯磨きを始めるのは大変です。
永久歯が生えそろう生後4〜6ヶ月頃までに慣らしておくとよいでしょう。
まとめ
猫ちゃんが嫌がるのに歯磨きを無理やり続けてしまうと、歯磨きが嫌いな猫になってしまいます。
無理をせずにステップを踏んで、行なっていきましょう。
どうしても嫌がる場合には、歯ブラシに好きなおやつをつけて舐めさせるなどといった方法を試してみてください。
歯ブラシ=楽しいと猫ちゃんに思ってもらえるようにすることがポイントです。
それでも歯ブラシが難しいようであれば、ガーゼや市販の歯磨きシート、飲み水に混ぜて使う液体歯磨きなどもありますので試してみてください。
また歯の汚れがひどい場合や、口臭がきつい場合は、動物病院で必要な処置をしてくれます。
獣医師に相談してみましょう。
歯磨きは愛猫の健康を守るために大切な習慣です。
慣れるまでは大変ですが、根気強く繰り返し慣れさせるためのステップを踏むことで、愛猫の健康につながると思えば、飼い主さんも頑張れるのではないでしょうか?