猫のてんかんはどんな症状?原因と治療について解説
猫のてんかんはどんな症状?原因と治療について解説|川西市のミネルバ動物病院【犬猫専門】整形外科、手術
2026/03/23ケガ・病気
猫のてんかんはどんな症状?原因と治療について解説
てんかんという病気をご存知でしょうか?
てんかんの発作は激しく、初めて目の当たりにした飼い主さんはびっくりすることでしょう。
ここでは、そんなてんかんの症状や原因、治療についてご紹介いたします。
愛猫にてんかんが発症しないのが一番ですが、万が一、てんかんの症状が現れたときに慌てないよう、知識として頭の片隅にでも置いていただければ幸いです。
猫のてんかんとは?
動物の体には神経が通っています。
その神経に脳から電気信号が送られることにより、さまざまな情報の伝達を行なっています。
その脳からの電気信号が急激に発生することにより、脳機能が乱れ、適切な情報の命令や受け取りができなくなり発作を繰り返すのがてんかんです。
猫のてんかんの症状とは?
てんかんの発作は、単発の場合もあれば、群発的に発生する場合もあります。
また頻度が低く予測不能なものもあれば、一定の間隔で発生するものもあります。
注意が必要なのは、てんかん発作が5〜10以上連続して続く場合です。
また短い発作が意識が戻らないうちに繰り返し起こる場合も注意が必要です。
これらをてんかん重積と言いますが、この場合は緊急治療が必要になります。
ここからは、猫のてんかん発作のうち、全身に現れる発作と体の一部に現れる発作の2種類の発作についてそれぞれ見ていきましょう。
全般発作
全般発作とは、全身に現れる発作のことです。
次のような発作が1〜3分ほど見られます。
- 行動にいつもと違った異変が見られる(発作前段階)
- 意識がもうろうとしている、もしくは意識がない
- 全身がけいれんしている
- 手足がピーンと硬直している
- パドリング、ランニング運動をしている
- 歯をカチカチとさせている
- よだれがダラダラ出ている
- 泡を吹いている
- 排便または排尿をしている
部分発作
部分発作とは、体の一部にのみ現れる発作のことです。
次のような発作が見られます。
- よだれがダラダラと出ている
- まぶた、顔がけいれんしている
- 異常な姿勢をとっている
- 異常行動が見られる
- 異常なほどの発声やうなり声
部分発作の場合は、発作の時間や程度はさまざまです。
そのため、認識が難しいとされています。
猫のてんかんの原因とは?
猫のてんかんは、人間や犬に比べて多くはありません。
その理由として、猫のてんかんは遺伝的なものではなく、脳の病気や損傷、毒素などが原因で発生することが多いとされているためだといえます。
てんかん発作が引き起こされる原因には、脳の内側で起こるものと脳の外側で起こるものがあります。
それぞれについて見ていきましょう。
脳の内側で起こるもの
脳の内側(頭蓋内)でてんかん発作が起こる原因は、脳内の構造的疾患や、脳内の機能的な問題によるものとされています。
例えば、腫瘍、脳の炎症、感染症(脳炎)、脳奇形、頭部外傷、脳卒中などが挙げられます。
この発作の症状としては、旋回、落ち着きのなさ、無気力などです。
脳の外側で起こるもの
脳の外側(頭蓋内)でてんかん発作が起こる原因は、毒素や毒物、あるいは糖尿病や肝臓、腎臓の病気などの代謝性疾患によるものとされています。
猫伝染性腹膜炎(FIP)、トキソプラズマ症、猫白血病ウイルス(FeLV)、クリプトコッカス、猫免疫不全ウイルス(FIV)などの感染性中枢神経系疾患などが原因になることもあります。
猫のてんかんの治療について
猫のてんかんの場合、何が原因で発作が起こったのかをまずは特定することから治療が始まります。
そのうえで、腫瘍などが原因であれば腫瘍を取り除く外科的治療、もしくは毒物などが原因の場合は、それらを問題を解消することにより発作がなくなることもあります。
しかしながら、原因を特定することができず、完治にはいたらない場合がほとんどです。
そのため、てんかん治療の多くは、薬物療法で発作の回数を減らして重症化を防ぐことが中心になります。
猫のてんかん発作のとき、飼い主さんが気をつけることとは?
猫のてんかん発作を目の当たりにすると、飼い主さんはびっくりするでしょう。
慌てて猫ちゃんのそばに駆け寄り、落ち着かせようとするかもしれません。
実はこれ、やってはいけない対処法なのです。
猫のてんかん発作のときには、飼い主さんは、平常心を保ち、干渉しないことが大切です。
そして、発作の様子をスマホで録音しておきましょう。
こうしておけば、獣医師に診てもらうときのスムーズな治療につながります。
同時に、次の点についても獣医師に伝えると良いでしょう
- 発作が始まった時期
- 発作の頻度と長さ
- 睡眠や食事、運動についての異変の有無
- 猫が興奮するような出来事の有無
- ノミ駆除薬や市販の駆虫薬などの薬やサプリメントの服用の有無
- 食事の種類と量と頻度
- 毒物や毒素を摂取した可能性の有無
まとめ
猫のてんかんは、原因の特定が難しく、発症すれば薬を投与しながら発作をコントロールする治療を行なうのみであることがほとんどです。
猫のてんかんは人間や犬に比べて稀であるとはいえ、発症はゼロではありません。
もし愛猫が突然てんかん発作を発症したら慌てないように、飼い主さんは、日頃から心構えだけはしておくと良いでしょう。
この記事の監修者

獣医師 田中 浩二
ミネルバ動物病院 院長
兵庫県川西市の犬猫専門の動物病院です。
在籍しているスタッフが多いため、大型犬の手術・術後管理も安心です。
病気の相談、診療のみならず、食餌に関する素朴な疑問、日常のケアなど、どんなことでもお気軽にご相談ください。
医院情報
| 病院名 | ミネルバ動物病院 |
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