猫もフィラリア予防は必要!おすすめの予防薬も紹介
猫もフィラリア予防は必要!おすすめの予防薬も紹介|川西市のミネルバ動物病院【犬猫専門】整形外科、手術
2025/05/20ケガ・病気
猫もフィラリア予防は必要!おすすめの予防薬も紹介

「フィラリアは犬の病気だよね。うちは猫だから大丈夫」
「猫もフィラリアにかかるようだけど、うちは完全室内飼いだから大丈夫」
このように考えている愛猫家の皆さま。
危険です!
実は、犬と同様、室内で飼っている猫ちゃんでもフィラリアに感染することがあるのです。
人間でも、室内で蚊に刺されることありますよね。
窓や玄関の開閉時に蚊が入り込んでしまうからです。
当然、猫ちゃんも私たちと一緒です。
屋外に出ることなく室内でいる猫ちゃんも蚊に刺されることがあります。
ここでは、猫のフィラリアについてご紹介するとともに、猫のフィラリア予防薬についてもご紹介いたします。
猫のフィラリアについて
フィラリアの幼虫に感染している蚊に刺された場合、体内でフィラリアが成長し、肺や心臓の血管に寄生し、フィラリア症を感染してしまいます。
場合によっては死にいたることもあります。
犬が感染する病気だと認識している人が多いと思いますが、実は猫も感染します。
猫のフィラリア感染確率は、全国平均約5%と言われています。
「なんだ、ほぼ感染しないじゃん」と思うかもしれません。
しかし、5%と数字こそ低いですが、感染するリスクはあるということです。
また感染した猫の約3割が室内飼いだったというデータもあります。
室内飼いの猫ちゃんでもフィラリア予防が必要だと分かっていただけたと思います。
猫のフィラリア感染の症状
では実際に、フィラリアに感染するとどのような症状があらわれるのでしょうか。
見ていきましょう。
- □ 咳をしている
- □ 少し動いただけで息切れをしている
- □ 嘔吐や下痢をしている
- □ 食欲がない
- □ 体重が減少している
- □ けいれんを起こしたり、呼吸困難になる
- □ 元気がなくなる
おもな症状は上記の通りですが、猫の場合、犬よりも症状があらわれにくいとされています。
そのため、上記のような症状が見られたときには、既にかなり進行していると考えられます。
突然ショック状態に陥って死亡するというケースもあります。
また猫の場合、フィラリアが寄生した場合、犬と異なり、脳や側脳室に入り込むことがあります。
そうなると、脳障害や失明、呼吸困難といった深刻な症状を引き起こすこともあるのです。
フィラリア予防薬についてとおすすめを紹介
ここまでで猫のフィラリアの危険性についてご紹介いたしました。
愛猫家の皆さんは、愛猫には絶対にかかって欲しくないと思ったことでしょう。
では、フィラリアにかからないようにするためにはどうすれば良いのでしょうか。
一番ベストな方法は、予防薬を投与することです。
フィラリア予防薬は効果も価格もさまざまです。
フィラリアだけでなく、ノミやマダニ、内部寄生虫の駆除が同時にできるオールインワンタイプや、効果は先発品と同じでも価格を抑えたジェネリック品もあります。
そして、猫のフィラリア予防薬には2種類のタイプがあります。
- スポットタイプ
- 錠剤タイプ
それぞれの特徴について見ていきましょう。
スポットタイプ
猫の予防薬として主流なのは、スポットタイプです。
使い方は簡単です。
肩甲骨の間にスポットタイプのお薬を垂らすだけです。
食べることが大好きで、食の好みにうるさい猫ちゃんにおすすめです。
ただし、肌が弱い猫ちゃんには適していません。
錠剤タイプ
肌に弱い猫ちゃんにおすすめです。
フードに混ぜたり、直接おやつのようにあげることができます。
被毛が濡れるのを嫌がる猫ちゃんにもおすすめです。
猫のフィラリア予防にいくらかかる?
愛猫家だけでなくペットを飼っていれば、エサ代、美容院代、病院代など飼育費用がかかります。
病気にかかって動物病院に診てもらうと診察料が発生しますが、それらの診察料のなかにはペット保険の対象となるものもあります。
しかしながら、猫のフィラリア予防は、ペット保険の適用外です。
自由診療となります。
動物病院によって費用は異なりますが、診察費や検査費、予防薬費用などを合わせると、年間で約4万円ほどかかります。
猫のフィラリア予防薬の投与時期とは?
猫のフィラリア予防が必要な時期は、一般的に5月〜12月です。
しかしながら、お住まいの地域によっては蚊の活動期間が異なったりするため、一概にはいえません。
蚊が1年を通して活動しているような地域であれば、通年予防が必要です。
また、気候により蚊の発生が早くなったり長く活動していたりする年もありますので、注意が必要です。
投与の目安は、蚊が活動を始めた1ヶ月後、投与終了は蚊を見かけなくなってから1ヶ月後です。
まとめ
猫のフィラリア予防が、いかに必要かここまで読み進めていただきお分かりいただけたと思います。
猫のフィラリア感染率は、犬に比べて少ないとはいえ、0ではありません。
しかも元々はフィラリアの宿主ではないため、一度感染してしまうと心臓や肺だけでなく脳にまで入り込む可能性があります。
また犬よりも症状が出にくいため、気がつけばかなり進行していて突然死してしまうこともあるのです。
私たち人間が室内で蚊に刺されることがあるように、室内で飼っている猫ちゃんであっても、蚊に刺される可能性はあります。
室内飼育の猫ちゃんでもフィラリア予防薬は必須です。