犬にサツマイモをあげても大丈夫?注意点やあげてはいけない犬について解説
犬にサツマイモをあげても大丈夫?注意点やあげてはいけない犬について解説|川西市のミネルバ動物病院【犬猫専門】整形外科、手術
2025/09/19飼い方・しつけ
犬にサツマイモをあげても大丈夫?注意点やあげてはいけない犬について解説

秋になると食べたくなるサツマイモ!
焼き芋に、ふかし芋、さつま芋・・・
サツマイモが大好きな人は多いと思います。
「こんなに美味しいサツマイモ。うちの子にも食べさせたいなー」と思っている飼い主さんも多いことと思います。
でもちょっと待って!
「サツマイモって、犬に食べさせてもいいのかな〜」そんな風に思っている飼い主さんもいらっしゃるでしょう。
ここでは、犬にサツマイモを食べさせる際の注意点などについてご紹介致します。
サツマイモは犬に食べさせても大丈夫?
結論から言うと、サツマイモは、犬が食べても問題はありません。
サツマイモは、栄養価が非常に高い食材です。
サツマイモの主成分は、エネルギー補給ができる炭水化物です。
このほか、ビタミンC、ビタミンB6を豊富に含んでいます。
そのため、抗酸化力が高く、老化の原因とされる活性酸素の生成を抑制する効果があります。
またサツマイモは、食物繊維を多く含んでいます。
食物繊維は、腸内の不要な物質を便として排泄するサポートをしてくれます。
これに加え、ヤラピンという成分も含んでいます。
あまり聞きなれない成分かもしれませんが、ヤラピンは、腸の動きを改善し、便を柔らかくする効果があります。
サツマイモを犬に食べさせるときの注意点
前述のように、大変栄養価の高いサツマイモですが、愛犬に食べさせるときの注意点があります。
食べさせる量とカロリーに注意
サツマイモは栄養価が高く、糖質も多く含んでいます。
食べ過ぎると肥満の原因になるので注意が必要です。
目安は、1日の必要カロリーの10%です。
愛犬の体重により1日に必要カロリー数が異なるため、摂取可能量も異なります。
また犬種により摂取可能な量も異なります。
以下の量を目安にしてください。
チワワ、シー・ズーなど小型犬 | 20〜30g |
---|---|
柴犬、コーギーなど中型犬 | 80〜100g |
ゴールデン・レトリバーなど大型犬 | 130〜150g |
サツマイモのなかには、糖分を多く含んでいる品種もあります。
そのような品種の場合は、通常の目安となる量よりも少ない量にすると良いでしょう。
またサツマイモを食べた分だけ、ドッグフードを減らすなど注意が必要です。
与える大きさに注意
サツマイモを与える際には、大きさに注意しましょう。
サイコロサイズに小さくカットすることが必要ですが、チワワやポメラニアンのように、小さい犬種は、もっと小さくして与えるようにしましょう。
ヤケドに注意
サツマイモは、焼いたり蒸したりして食べますよね。
私たち人間にとって、熱々のサツマイモはご馳走ですが、犬にとっては危険です。
よく噛まずに飲み込んでしまうと、消化器官までヤケドをしてしまいます。
目安は、飼い主さんが手で触ってぬるいと感じる程度にまで冷めれば与えても問題ありませんが、完全に冷まして食べさせるようにすることをおすすめします。
アレルギーに注意
犬のなかには、サツマイモアレルギーの子もいます。
初めて食べさせる際には、愛犬がサツマイモアレルギーがないか確認することが大切です。
サツマイモアレルギーであれば、下痢、嘔吐、皮膚のかゆみ、目の充血、元気がなくなるといった症状がみられます。
食物アレルギーは、数日経過して症状が現れることが多いので、初めて食べさせる際には、少量にし、数日間様子を見るようにしましょう。
万が一、アレルギー症状が現れた場合には、すぐに動物病院を受診しましょう。
サツマイモがNGな犬とは?

サツマイモを与えてはダメな犬もいます。
次のような犬には、サツマイモは与えないようにしましょう。
腎臓病や心臓病にかかっている犬
サツマイモにはカリウムが含まれています。
健康な犬の場合は、カリウムにより血圧が安定しますが、腎臓病や心臓病の犬は、カリウムが体に溜まりやすく、不整脈といった高カリウム血症の症状が出ることがあるので注意が必要です。
肥満、糖尿病、尿路結石になったことがある犬
サツマイモの皮などにはシュウ酸が含まれています。
シュウ酸の多量摂取は、尿路結石を引き起こしやすくなります。
これまでに尿路結石になったことがある犬には与えないようにしましょう。
またサツマイモには糖質が多く含まれています。
そのため、摂取するとインシュリンが多く分泌されます。
肥満や糖尿病を患っている犬には与えないように注意しましょう。
子犬
子犬は消化機能がまだ十分に発達していないので、食物繊維の多いサツマイモは消化不良や下痢を引き起こす要因となってしまいます。
成犬用のフードが食べられるようになるまでは、与えないほうが良いです。
サツマイモを与えるときのポイント
サツマイモの皮には抗酸化作用のあるポリフェノール「クロロゲン酸」が多く含まれています。
柔らかくして一緒に与えると良いでしょう。
ただし、焦げている皮は与えないようにしましょう。
私たち人間が食べるときもサツマイモは焼いたり、茹でたり、蒸したりして食べますが、犬も同じです。
生のサツマイモは、下痢や嘔吐を引き起こす原因となります。
必ず火を通したものを与えるようにしましょう。
ただし、油で揚げると消化不良につながりますので注意が必要です。
サツマイモは、前述のように栄養が豊富なので、シニア犬にはおすすめです。
ただし、小さく食べやすいようにカットしたり、ペースト状にするなど、飲み込みやすい形状にしてあげることがポイントです。
まとめ
サツマイモは、大変栄養価が高い食材であるため、飼い主さんは、愛犬にも食べさせたいと思うでしょう。
しかし、サツマイモNGな子もいます。
また与える量にも気をつけるようにしましょう。