犬の歯石取りは自分でできる?動物病院での歯石取りについて解説
犬の歯石取りは自分でできる?動物病院での歯石取りについて解説|川西市のミネルバ動物病院【犬猫専門】整形外科、手術
2026/02/10ケガ・病気
犬の歯石取りは自分でできる?動物病院での歯石取りについて解説
愛犬家の皆さん、犬の歯石取りどうされていますか?
「気がつけば、愛犬の歯にびっしり歯石がついていた!!」
こんなことありませんか?
歯石はそのままにしておけば、歯周病などの原因となります。
愛犬の歯をきれいにしておくことは、愛犬の健康にもつながります。
ここでは、犬の歯石取りについてご紹介いたします。
ぜひご参考になさってください。
歯石とは?
歯石とは、歯に沈着して固まったカルシウムのことです。
食べ物による汚れと口腔内の細菌が混ざって歯の表面などに付着したものを歯垢といいます。
歯垢を取り除かずに数日そのままにしておくと、唾液中のカルシウムが沈着して石のように硬くなってしまいます。
これが歯石です。
私たち人間は、これら歯垢や歯石など歯が汚れることによって虫歯を引き起こしますが、犬の場合は、虫歯になることはほとんどありません。
しかしながら、人間と同じく、歯周病にはなります。
歯石を放っておくと、歯周病の原因になりますので、注意が必要です。
歯周病とは?
それでは、歯周病とはどのような病気なのでしょうか?
歯周病とは、歯肉炎と歯周炎の総称です。
歯肉炎とは、食べ物のカスや細菌などの歯垢が、歯と歯ぐきの間にたまり、歯ぐきが炎症を起こした状態をいいます。
歯肉炎が進むと、歯を支えている組織が壊れるため、歯周組織(歯肉以外の部分)にも炎症が広がります。
この状態を歯周炎といいます。
実は、歯周病は特別な病気ではありません。
歯周病にかかる確率は非常に高く、2歳までにワンちゃんの80%、ネコちゃんの70%が歯周病にかかっていると言われています。
歯肉炎の場合は、炎症のまだ初期の段階なので治療することができます。
しかしながら、歯周炎まで進行してしまうと、治療で完治することはできません。
歯周炎が悪化すると、炎症が歯の奥まで進み、口の中だけにとどまらず、目の下あたりまで穴が開いたり、顎の骨がもろくなり折れてしまうこともあります。
ひどくなれば、命に関わることもあるのです。
なお歯周炎は、次のような流れで進行が進みます。
- ① 口臭がひどくなる
- ② 歯茎の腫れや痛みが出たり、出血をともなう
- ③ 歯ぐきなどの骨が溶け出し、マズル全体が腫れたり、痛みや鼻血といった症状が見られる
- ④ 細菌がほかの臓器へ影響を引き起こす
歯周病の原因とは?
歯周病の原因は、歯垢(プラーク)です。
歯垢(プラーク)に含まれる細菌が炎症性物質や破壊酵素を出すことが原因と言われています。
歯垢が歯石になるスピードは犬のほうが、人よりも圧倒的に早いと言われており、歯垢は3日ほどで歯石になってしまいます。
歯石の表面は、ざらざらしているので、歯石が付着することにより、その表面にさらに歯垢が付着しやすくなり、その歯垢がまた歯石になるといった悪循環が生まれます。
治療について
歯石の除去は、飼い主さんではできません。
動物病院で行なうことになります。
動物病院において歯石取りを行なう場合は、全身麻酔をしたうえで歯石除去が行なわれます。
歯周病が軽度の場合は、付着した歯垢や歯石を除去するだけでOKですが、歯周病が進んでいる場合、抜歯や歯肉の縫合が必要になります。
動物病院での歯石取りについて
歯石取りの際に全身麻酔をすると聞いて、びっくりされた方も多いでしょう。
ここからは、動物病院での歯石取りがどのように行われるのかご紹介いたします。
- ① 全身麻酔を行ないます。
- ② レントゲン検査やCT画像検査を撮影し、歯周病の進行具合を確認します。
- ③ プローブと呼ばれる金属の細い棒で、歯周ポケットの深さを測定します。
これは、歯周病の病態度を確認するためです。
ここで確認したグレードに応じて治療内容が決められます。 - ④ 大きな歯石は、超音波スケーラーという機械で破砕します。
このほか、ハンドスケーラー、キュレットと呼ばれる専用の器具で細かな歯石を除去していきます。 - ⑤ 仕上げにポリッシング(ブラシで研磨)します。
抜歯が必要な際はエレベーター、抜歯鉗子といった器具を用います。
抜歯後、抜歯痕が大きいようであえば、歯肉の縫合を行ないます。
グレードによっては、痛みを管理するための局所麻酔をしたり、細菌感染をコントロールするために抗生剤の投与を行なうこともあります。
歯周病を予防する方法とは?
歯周病を予防するためには、毎日欠かさず歯磨きをすることです。
ただし、ワンちゃんによっては、口を触られるのを嫌がる子もいます。
また奥の細かいところまでしっかりと磨くことは難しいため、完璧に予防する方法はありません。
「それではどうすればいいの?」と思いますよね。
私たち人間も定期的に歯医者さんで検査を受けたり、歯石を取るなどといったケアを行なったりしますよね。
ワンちゃんもぜひそうしてあげてください。
歯肉炎が進行して歯周病になる前に、動物病院で定期的に歯石を取ってあげましょう。
まとめ
ワンちゃんの歯石取りの重要性がお分かりいただけたことと思います。
歯周病が進行してしまうと、顔に穴が開いたり、場合によっては命を落とすこともあります。
そうならないためにも、ぜひワンちゃんの歯のケアを心がけたいものです。
この記事の監修者

獣医師 田中 浩二
ミネルバ動物病院 院長
兵庫県川西市の犬猫専門の動物病院です。
在籍しているスタッフが多いため、大型犬の手術・術後管理も安心です。
病気の相談、診療のみならず、食餌に関する素朴な疑問、日常のケアなど、どんなことでもお気軽にご相談ください。
医院情報
| 病院名 | ミネルバ動物病院 |
|---|---|
| 住所 | 〒666-0013 兵庫県川西市美園町2-16 |
| 電話番号 | 072-758-5111 |
| ホームページ | https://minerva-ah.com/ |

