犬が脱毛してしまう5つの理由。原因別の症状も徹底解説

犬が脱毛してしまう5つの理由。原因別の症状も徹底解説|川西市のミネルバ動物病院【犬猫専門】整形外科、手術

2023/10/20ケガ・病気

犬が脱毛してしまう5つの理由。原因別の症状も徹底解説


犬が脱毛してしまう5つの理由。原因別の症状も徹底解説

ワンちゃんの皮膚病は、全体の25%を占めるくらい多く遭遇する病気の一つです。
皮膚の病気は本人が気にして行動に出る場合や脱毛のように見た目でわかる、気付きやすい病気でもあります。
しかし、どのような症状が病気で、どの程度で動物病院に行ったらいいのか悩んでしまう症状も多くあります。

そこで、本記事では皮膚病の中でも特に多い脱毛の原因について解説していきたいと思います。

犬の脱毛の原因を5つに分類

犬の脱毛の原因は?5つの主要な原因を解説

感染症

脱毛の原因となる感染症には、細菌感染による「膿皮症」、真菌感染による「マラセチア性皮膚炎」、さらに「ノミの感染」や「ニキビダニ症」などの寄生虫感染があります。

膿皮症は子犬や老犬、皮膚バリアの弱い犬の体表で雑菌が繁殖してしまい、円形の脱毛や赤みが複数出ることがあります。
痒みが出るかは症状の程度によりますが、シャンプー療法や抗生剤を内服して治療します。

真菌感染とは、人間だと水虫や白癬症などと同じ分類で痒みが出ることが多く、放っておくとまとまって毛が抜け落ちてしまうこともあります。
特に強い痒みが出るのがノミの感染で、予防薬をつけずに草むらなどを散歩すると、体にノミがついてしまい吸血したり毛の中を動くときに強い痒みを引き起こし自分で毛が抜けるまで掻いてしまうしまう原因になります。

部分的な脱毛や脱毛箇所の赤み、暇な時間はずっと掻きむしっている様子があれば、感染症が疑わしいのでなるべく早めに動物病院を受診しましょう。
治療後はこまめなブラッシングやトリミングを行い皮膚の状態をきれいに保ち、飼育環境を清潔に保つことで再発防止が重要になります。

アレルギー

アレルギー症状は、痒みを引き起こすアレルゲンが犬の体内に入ったり、体に付着することで引き起こされます。

犬に多いのが環境アレルゲンにより過剰な免疫応答が起きて赤みや痒みの出る「アトピー性皮膚炎」、食事のなかの特にタンパク質に反応して異常な免疫応答が起こる「食物アレルギー」があります。

アトピー性皮膚炎は3歳までの比較的若齢で、食物アレルギーは成犬~高齢犬まで幅広く発症します。
多くの場合で強い痒み、局所~全身の脱毛、赤みが出ます。

厄介なことに、アトピー性皮膚炎と食物アレルギーは併発することも多いので、血液検査や除去食試験で一つずつ原因となるアレルゲンを特定する必要があり、治療が長期化するケースが多いです。

基礎疾患

体の中の病気が原因で起こる皮膚症状のうち、内分泌疾患と言われるホルモンバランスが乱れた時に脱毛症状が出ることが多いです。

代表的なものに甲状腺機能低下症があり、中年齢以降の犬で甲状腺ホルモンの分泌が低下し、鼻の周りや尻尾の毛が脱毛することがあります。

他にも、副腎皮質機能亢進症(クッシング症)により体内のステロイドホルモンが過剰になると、背中やお腹などの体幹部の毛が薄くなります。
こちらも中高齢から発症頻度が高くなり、放っておくと全身の毛が薄くなってしまいます。

副腎皮質機能低下症(アジソン病ともいう)でも全身の毛が薄くなる症状が出ますが、こちらは若齢でも発症することがあり、元気消失やふらつきのような症状の出る怖い病気でもあります。

ほとんどの場合で痒みなどの症状が出ず、左右対称に徐々に抜けていくので、一緒に生活していると気付きにくいかもしれません。
また、基礎疾患を治療することが皮膚症状や脱毛の治療につながるので、全身の検査を行って原因を見つけていく必要があります。

季節性の脱毛

柴犬などの日本犬は四季に応じて毛が夏毛と冬毛が入れ替わるので、季節の変わり目にごっそり毛が抜けます。

大量に毛が抜けるので病気と紛らわしいですが、毛がなくなって地肌が見えてしまうことはありません。
抜け毛が体についていると、二次的な感染症を引き起こす原因になるので、定期的にブラッシングしましょう。

他にも、被毛がダブルコートと呼ばれる下毛がある犬種は季節問わず抜け毛が多いですが、病気ではないのでお手入れだけで大丈夫です。

その他(アロペシアX、腫瘍疾患など)

アロペシアXとは、毛のサイクルが休毛期という毛が生えない期間で止まってしまう病気です。
原因はわかっていませんが、ポメラニアンに多いとされています。

また、バリカンで毛を剃った時の皮膚への刺激で生えてこなくなることもあるので、トリミングに出す際は注意しましょう。
治療法も確立されていませんが、寿命を縮めることはないので、本人の様子をみながら免疫療法やサプリメントなどを試して発毛を促します。

皮膚の細胞が癌になると、脱毛や赤み、痒みなどの症状が最初に出ることがあります。
見た目では感染症やアレルギーの症状と区別できないので、麻酔をかけて皮膚の一部を切り取って病理検査をして確定診断をします。

早期に発見することが大切なので、毎日体を触って脱毛が急激にに大きくなるようなら一度動物病院で診てもらうようにしましょう。

まとめ

脱毛の原因によって症状や治療方法は様々ですが、皮膚が見えるくらい毛が抜けているならば動物病院に連れていきましょう。
自分で判断して治療が遅れてしまうと、治るまでに時間がかかったり、怖い病気を見逃したりする原因になります。

また、いつから脱毛しているのか、痒みはあるのかなどをメモして獣医師に伝えると、病気の診断に役立ちます。
獣医師が脱毛の原因が皮膚以外のところにあると判断した場合は、検査の項目が増えて予想以上に費用がかかる場合があります。
任せきりにするのではなく、何のための検査や治療なのかを把握しておくことが大切です。

       

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