猫も花粉症になる?症状や治療法、対策について紹介
猫も花粉症になる?症状や治療法、対策について紹介|川西市のミネルバ動物病院【犬猫専門】整形外科、手術
2025/02/04ケガ・病気
猫も花粉症になる?症状や治療法、対策について紹介

春や秋、花粉症の皆さまには辛い季節ですよね。
花粉症に悩まされている人間がいるように、猫の世界にも花粉症に悩む猫がいるのです。
ここでは、猫の花粉症の症状と治療、対策についてご紹介いたします。
猫の花粉症とは?
猫の場合、花粉症というよりは、花粉によるアレルギー症状といったほうが適切かもしれません。
家で飼っている猫の場合、ほとんどが外に出ず家のなかで過ごしているので、「花粉症にはかからないのでは?」と思っているかもしれませんが、飼い主さんが外から持ち帰ってくる花粉によりアレルギー症状が出る場合があります。
猫の花粉症を引き起こすアレルゲンについては、正確なデータはないものの、スギ花粉やブタクサが主なアレルゲンとされています。
それでは、猫の花粉症とはどのような症状なのか見ていきましょう。
猫の花粉症の症状とは?
猫の花粉症の症状としては、次のようなものがあります。
- 発疹が出る
- 体がかゆそうにしていたり、掻いたりしている
- 目やにが増えている
- 目のまわりが赤くなっている、目を搔いている
- くしゃみをしている
- 鼻水が出ている
- 咳をしている
愛猫に上記のような症状が見られたら、花粉症の疑いがあります。
猫の花粉症の症状の場合、皮膚のかゆみや発疹などが一般的です。
皮膚のかゆみや発疹から皮膚炎を引き起こす場合が多く、皮膚炎になった猫には、身体を舐めたり掻いたりする症状が見られます。
これにより、さらに炎症が広がる場合もあります。
かゆそうにしていたり発疹を見つけたら、早めに動物病院で診てもらいましょう。
アレルギーの検査はどのようにするの?
猫の花粉症が疑われたら、まずは動物病院を受診しましょう。
動物病院では、アレルギー検査を行ない、「抗体」を調べます。
抗体を調べることで、どのようなアレルゲンに対して身体が反応しているのかが分かります。
花粉症であれば、どの植物の花粉がアレルギーを引き起こしているのかが、この検査で分かるというわけです。
猫の花粉症の治療方法とは?

猫の花粉症の治療としては、大きく2つ挙げられます。
薬による治療と、エリザベスカラーや洋服の着用です。
薬による治療は、皮膚のかゆみなどの症状を抑えるために行ないます。
処方される薬としては、免疫の過剰反応を抑えるステロイドや抗ヒスタミン剤です。
飲み薬のほか、症状によって塗り薬も処方されます。
かゆみに対してよく効くのは、ステロイドですが、長期にわたって投与すると副作用が生じやすくなります。
薬の使用については、かかりつけの獣医師の指示をしっかりと守ってくださいね。
もうひとつの治療法であるエリザベスカラーや洋服の着用については、猫が掻いたりなめるのを防ぐためです。
掻いたり舐めたりすることでさらに炎症は広がってしまいます。
エリザベスカラーや洋服を着用させることによって、患部を掻いたり舐めたりすることを止めさせて、炎症の悪化を防ぎます。
猫の花粉症対策とは?
人間にとっても辛い花粉症。
言葉をしゃべれない愛猫にとってはもっと辛いことかもしれません。
花粉症になった際に早めに気づいて治療をしてあげるのはもちろんですが、できれば花粉症にかからないように気を付けてあげることが、飼い主さんとしての愛情です。
花粉症対策としてもっとも大切なのは、アレルゲンを寄せ付けないことです。
人間の場合は、マスクや眼鏡で花粉から身を守ります。
猫の場合は、そうもできませんので、飼い主さんは次のことに気を付けてあげると良いでしょう。
- 飼い主さんが外出する際には、花粉がつきにくい素材の服を着用する
- 飼い主さんが帰宅した際には、家のなかに花粉を持ち込まないようにする
- 家のなかを掃除するときには、掃除機をかけるだけでなく水拭きも行なうなど徹底して行なう
- 愛猫のブラッシングをこまめに行なう
- 水で濡らしたタオルで体をふいてあげる
まとめ
人間も辛い花粉症は、猫にとっても辛いものです。
ましてや可愛がっている愛猫が花粉症で苦しんでいる姿を目にするのは飼い主さんとしても辛いですよね。
可愛い愛猫を花粉症から守ってあげられるのは、飼い主さんです。
まずは、飼い主さん自身が花粉のつきにくい服を着たり、帰宅したときには花粉を払ってから家に入るなど、愛猫に花粉を寄せ付けない努力と工夫が大切です。
また日頃から愛猫の様子にも気を配りましょう。
この記事でご紹介した花粉症の症状にひとつでも当てはまるものがあれば、早めに動物病院を受診しましょう。
かゆいと猫はどんどん掻いたり舐めたりしてしまいます。
その行為が皮膚炎を引き起こし、さらに皮膚炎を悪化させてしまいます。
そうならないためにも、愛猫の様子にいつもと違う行動が見られたり、症状が見られたときには、飼い主さんが早めに気付いてあげられるようにすることが大切です。
日頃から愛猫の様子を気にしていれば、花粉症だけでなく、ほかの病気の早期発見にもつながります。
飼い主さんのちょっとした工夫とほんの少しの気遣いで、愛猫が快適に過ごすことができるのです。
愛猫の健康を守るためにもぜひ今日から始めてみてください。